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4月30日(水)
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私の母は、今入院している。淋しがるので、週に1〜2回、稽古のない日にお見舞いに行くようにしている。
今日も、仕事帰りに病院へ行った。でも今日は、昨日の稽古のことがぐるぐる頭の中を回っていたりして、危うくまたバスを乗り過ごしそうになった。
母は、今日はわりと元気そうだった。退院が決まったとのこと。公演に間に合ってよかったと、楽しみにしているからと、うれしそうに言ってくれた。母はいつも、私の舞台を見に来てくれている。
長居をすると病人は疲れるので、10分ほど話して「じゃあまた来るから」と席を立った。病棟の出口まで見送りに来た母は、急に後ろから、「まあまあの仕上がりでいいんじゃない?」と言った。
くう。じーんときてしまった。たぶん、私が芝居のことでなんだか疲れ気味なのが分かっていたんだろうな。もちろん、まあまあの仕上がりじゃよくはないんだけど(私がそう思っていることはきっと母も分かっている)、私の中のはりつめたものを少しほぐそうとしてくれたのだと思う。というか、そう言われて初めて、私は自分の中がけっこうはりつめていたことに気がついた。
公演まであと2週間ちょっと。泣いても笑っても。この貴重な時間を、楽しまなかったら大損だ。みんなもそうだけど、私も一番いい顔で本番を迎えたい。
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4月29日(火)
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今日、初通し稽古を行った。水沢さんと、サンダルやっこ氏も、稽古場に遊びに来てくれた。
頭から終わりまでを通してみることで、今までの抜き稽古ではなあなあになっていた部分が、浮き彫りになってくる。1時間40分の上演時間の中で、どうペース配分するのかも、初めて見えてくる。
今までの稽古具合から言って、通しはまだまだ早いと思っていたのだが、どうしてどうして、役者たちはとても一生懸命やってくれた。何はともあれ、最初から最後まで流れたし(それだけだって大変なこと)、初通しとしてはまずまずだったと思う。
今日の通しを見ていて感じたのは、まだそれぞれのキャラクターがくっきりと立っていないこと。それは、私の演出の甘さなんだろうなあ・・・。もちろん、私がこうして、とダメ出しをしたところは、ひとまずそのように進む。でも、役とはいえ、一人ひとりの人間としての説得力がもっとほしい。そのためにはきっと、もっと役者自身の納得や、実感に根ざした感情などを、引き出さなくては。
へっぽこ演出の私は、どうすればいいのかなあ、と考える。このキャラはこうなんだと思う、と私なりに一生懸命言葉を尽くして話してみても、それは私のイメージなので、必ずしも役者の胸にすとんと落ちない。私は私で、見た目のおもしろさだけで、役者の意に染まない芝居は、させたくないとも思う。芝居は振付じゃないから、そういう芝居は自分が役者だったときも苦しかったから。
理屈はいくらだって言えるんだけど。でも、一番芝居に投影される、役者自身の納得を、どうやって育てればいいのかな。役者自身が、楽しく、納得してやっている芝居でなければ、結局のところ意味はない。そこを、私はどうやって、手助けすればいいんだろう。分かってよ、と甘えるつもりはない。こうやって、と押しつけるつもりもない。要は、一番説得力があって、一人ひとりの役者が一番魅力的に見える芝居を、私は見せたい。それが、私の仕事。
今日の一日は終わった。きっと、これからもっとよくなる。これから計4回の通し稽古を予定している。また、がんばりたいと思う!
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4月20日(日)
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このところ、1日が1日とは思えないぐらい、1週間が1週間と思えないぐらい、濃縮された日々が続いている。
今週、木曜日の稽古には、声の出演をしてくれる王子さんが来てくれた。この方は、マーケン氏のお知り合いで、サムライアカデミーという劇団の主宰をされている方。前もって台本をお渡ししただけで、打ち合わせをする機会もないまま、いきなり稽古場に来ていただいたのだが、いろいろな注文をその場で理解して表現してくださるので、とても素敵な声が録れた。ちなみにこの日は、私もちょっとだけ声を録る。声だけとはいえ、久しぶりに出演とあってちょっと緊張・・・また声だけとなるといつも以上に自分の話し方の癖や噛みやすいところなどが際立つ。ちょっと撃沈気分だったが、どうにか録り終える。今回もまた、おまわりさんに怒られながらも自転車で巨大機材を持参してきてくれたとまっちに感謝!!
この日は、稽古帰りに王子さんとマーケン氏と3人で飲み、飲みが進むほどに芝居について熱く語り合えて、楽しかった。王子さんもふだんは演出として芝居を作っている立場上、なかなか普段はできない話もできたりして、いろいろしゃべっているうちにあっという間に日付が変わっていた。王子さん、スペシャル・サンクス!!
さて、今日は週末のロング稽古。それにしても、このところどうしてこうも雨の日の稽古が多いのか!?
今日は、中盤のメインとなるシーンと、フィナーレを中心に稽古をした。いずれも、今までの稽古の中では、どうかなーと一番危機感を覚えていたところ。しかし、今日は役者一人ひとりの役作りもしっかりしてきたのに加え、とまっちの即興的音ネタが大ヒットしてとてもおもしろいシーンに仕上がりそうな光明が見えた。
ロング稽古なのに、あっという間に終わってしまった一日だった。おまけに、ここ数日かぜ気味でのどの調子が悪く、昨日も早々と寝たほどだったのだが、稽古が終わる頃には治っていた。すごい!ダンスもときには効き目ありか?
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4月13日(日)
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今日は、朝から西荻ウエンズスタジオへ。マスターキーのチャレンジ公演『4月になれば彼女は』のお手伝いである。本当はもっといろいろと関わりたかった、愛すべきマスターキーの公演だった。とはいえ、気球の公演も1ヶ月後に迫っており、初日の昨日は稽古のためにぜんぜんお手伝いできなかった。せめて今日はできるだけのことをしようと気合を入れて出かける。今日はとてもいい天気だった。こんな日なら、きっとたくさんお客さんが来るだろう。
小屋入りする。見知った顔が多いので、温かく迎えられてまずはほっとする。とまっちと優ちゃんも、オペレーションブースで本番前の準備に余念がない。本番を間近に控えた劇場の雰囲気は、本当に独特な魅力がある。ナーバスで、でもハイテンションで。ただ今日そこに集まっただけじゃない、みんなが大事に作ってきた時間がそこに集約されているのだと思って、いきなりうるっとする。
当日スタッフも、びっきーや厚人といった、これまたおなじみの顔ぶれで、楽しくできた。マチネの間は、びっきーと二人で受付に残り、劇場から漏れ聞こえてくる音に耳を傾けながら、時間をすごす。いろんなことをしゃべっている間にどんどん時間は過ぎていき、マチネ終了。その後、客として観に来ていたまさみさんと一緒に、舞台裏を見て回る。仕込み図の時点で課題となっていた点のいくつかを、どうやらクリアできそうなことが分かってホッとする。パネルの色などもとてもいい感じで、同じパネルを拝借してつくる気球の舞台を思い描く。そして、舞台裏のあらゆるところをデジカメにおさめた。また、佐野くんがパネルの立て方や工夫した点などを教えてくれた。今回、劇場がフリースペースということで、仕込みの段階でいろいろと手間がかかりそうだけれども、こうして事前に公演の実際を見られたことは、ラッキーと言うほかない。というより、マスターキーのみんなに心から感謝である。
客出しの後、演出のこころさんからみんなに話があった。檄を飛ばされて、最終回に向けて気合が入る。私は、そのこころさんの話を聞きながらまたうるうるとしていた。演出として、こころさんがどんなに心を砕いて、悩んで、いろいろな思いを引き受けて今日の日を迎えたかが、ひしひしと伝わってきたからだ。こころさんがあくまでも気丈に、自分の役割に力を尽くそうとしていて、私は好感が持てた。演出として、本番を迎えるときの気持ちは、私もまだ鮮明に共感できる。すべての責任は自分の肩にありつつ、あとはただ見守ることしかできない時間のもどかしいこと。そしてその孤独感。でもそういうことを味わって楽しめる唯一の立場こそが演出なのだ、と今の私は思っている。こころさんは、ていねいに、最後まで演出としていいものを作ろうとしていて、私は頭が下がる思いでそれを聞いていた。そして、その心さんの気持ちが裏づけにあることをじっくり感じながら、観劇しようと思った。
それから、夕食を食べたりしているうちに、あっという間にソワレの時間に。ソワレには、気球からは賢ちゃん、サンダルやっこ氏、あいちゃん、啓介くんが来てくれた。私も、開演直前に会場に入って、客席で芝居を見せてもらった。
芝居は、とてもストレートでどんどん感情を投げてくる感じで、マスターキーらしいな、と思った。みんなが、必死に伝えよう伝えようとしていることがよく分かった。凛として正面を切る表情が、誰も美しく魅力的だった。少し前に稽古場にお邪魔したときと比べるとまたいくつもランクが上がっていて、この切れ味の良さはなんだろうと思った。芝居くささとか、技術ではない、気持ちの部分でていねいに高めていったことが私には感じられて、最近では久しぶりに感じて泣けた。
終演後、気球のメンバーも一緒にバラシに残ってくれて、どんどん舞台をばらしていった。いやあ、しかしまあ、これがまた。想像通り、手間のかかること、かかること。総勢20人ぐらいはいたように思うが、それでもフル稼働で2時間はかかった。これは、よほど段取りよく進める人間がいないと、夜が明けても完パケできないに違いない!!仕込みの悩みが少し解消されたぶん、今度はハケのことを考えておかなくては・・・。
なにはともあれ、今日は劇場にいることの幸せを十分に感じられた一日だった。芝居の空気を身近に感じて働いていることは幸せだった。心さんをはじめとしてみんな、本当にお疲れさま。とまっちと優ちゃんも、なかなか難しい機材を相手に、本当にお疲れさま!来月はうちでどうぞよろしくお願いします。そして、掲示板にはもううちのチラシも貼ってあったぞ。チラシだけではなく、外の電光掲示板にも、もううちの公演情報が流れていた。いよいよ、ここでやるのだ、と思いを引きしめた。ここで、やる。お客さんの胸に、しっかりと受け止めてもらえる芝居を、私は作りたい。そういう決意を新たにした一日でもあった。あと、たったの1ヶ月あまり。がんばるぞ!!
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4月6日(日)
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ちょうど一年前の今日が、気球計画を立ち上げてから初めての稽古の日だった。初めて会う人もいて、稽古全体を仕切ることも初めてで、とてもドキドキしていたのをおぼえている。あれから一年。いろいろな人との出会いがあり、旗揚げ公演を行うこともでき、そして今、第2回公演を来月に控えている。長かったような、あっという間だったような、不思議な感じ。とってもいろんなことがあったけど、いち芝居好きとして、恵まれた一年間だった。
昨日は、初めて稽古場に役者がフルメンバーそろった!ううううう・・・(うれし泣き)。今まで、中島くん役がなかなか決まらなかった上に、ようやくそろうかと思いきやぶっさんが事故ったり、どうもタイミングが合わなかったのだが、ついに勢ぞろい!社会人なりたてほやほやのびっきーや、稽古場を渡り歩く超多忙な音響・とまっちも来て、ロング稽古開始初日に合わせたかのように、にぎやかな稽古場となった。
まずはじめに、衣裳合わせをする。今回は、初めから決まっている衣裳があったり、しかもその格好でダンスがあったり、早替えがあったり、役者はけっこう忙しい。なので、衣裳のほうもできるだけ効率のいいように考えなくてはならない。
男性陣は全員途中でスーツを着るのだが、みんなスーツを着るとびしっと決まってカッコよかった。あ、ひとりだけ、賢ちゃんがスーツを着ないんだった。賢ちゃんは、衣裳が別の意味であまりにもびしっと決まっていて、みんなの爆笑を買っていた。
マヤちゃんは、大雨の中、フリーマーケットができそうなほどたくさんの衣裳を持ってきてくれた。いろいろととっかえひっかえ試しながら、役柄に合ったものを考える。マヤちゃんは上背があって手足が長いので、どんな衣裳もとても映える。これで、髪をまとめて、舞台メイクするのが楽しみだな。
まだ保留の部分もあるけれど、今日でだいたいの衣裳が決まった。芝居のイメージも刺激されるし、衣裳合わせって楽しい!最後に、全員同じ格好をして、パンフレット用の写真を撮影。ちょっとワル乗り気味か?
後半戦は、全キャストがそろったところでようやくメインとなる中盤のシーンを流してみることができた。細かいことはこれからとして、だいたいの感じをつかめたのでホッとする。やはり、今まで代役か声だけで登場していた中島くんが加わったことで、全体が立体感を増したようだ。相対的に、中島くんとコンビを組むぶっさんのキャラもくっきりとしてきて、つくづく芝居は役者同士が関わり合って育っていくものなんだと感じる。
いやあ、それにしても。今回は濃いぞ!なにがって、絵的に濃い!特に男性陣!4人が4人ともそれぞれ濃いので、勢ぞろいしたときにはびっくりしてしまった。
というわけで、これからの稽古がまた楽しみである♪
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