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桜木町に着いたら、青い人でいっぱいだった。
いや、別に未熟者が大勢いたわけではなくて、もちろんワールドカップのあの青いシャツを着ている人がものすごく多かったということ。その全員が競技場に行くわけでもあるまいが、とにかく横浜は町全体がサッカー熱に包まれ、あちこちに立っている警備員の姿がまたその雰囲気に拍車をかけていた。競技場で見ることはできなくても、できるだけ近いところで、空気を感じながら応援したい、という人も多いらしい。そんな客を狙って、「ワールドカップ放映します」とあちこちの店に張り紙がしてあるのもおもしろい。この日のために、大画面を用意したのかな。
で、まったくのサッカー音痴の私は、別にサッカーを見に横浜に行ったわけではない。「ワールドカップって、横浜スタジアムでやるの?」と言う私の隣で大笑いしていたのはサンダルやっこ氏。
そう、今日は彼女と、桜木町にある劇場にお笑いを見に行ったのだ。彼女のお笑い好きは筋金入りで、新人のお笑いタレントなども実によくおぼえていて、いつも感心する。4月にオープンしたばかりというその劇場は、にぎわい座といって、とてもきれいで使いやすそうな劇場だった。寄席などにも使うとあってデザインは和洋折衷、桟敷席などもあったりしておもしろかった。今日のお笑いは、まったく無名のお笑いの人が出てきて競い合うコーナーと、ゲストのお笑いタレントのコーナー。つまんない人も笑える人もいたけれど、みんなよくやるなあ、と思った。
私はちっともお笑いに詳しくないし、ふだんもあまり見ないんだけど、それでもおもしろいのと、そうじゃないのとの差はなんとなく分かる。つまんない人たちは、いっぱいいっぱいになっている。単純に緊張しているのか、頭の中のネタを追うのに必死なのか、見ていて切なくなってきて、早く終わらせてあげようよ、と思ってしまう。とても笑いものにはできない。おもしろい人たちには、余裕がある。だからアドリブもきくし、ネタがすべってもそれはそれで笑える。自分たちが楽しそうで、ずっとやっていたそうに見える。まあ、いずれにしても、私は下ネタと他人(芸能人とか)をコケにするようなネタはあんまり好きじゃないな。なんかひいちゃう。私が一番好きなお笑いタレントは、爆笑問題。
お笑いを見たあと、海の上をわたる汽車道を歩いて、新しくなった赤レンガ倉庫へ。ん?途中、私たちの前方に人だかりが。そうか、私たちを歓迎しているのかと思ったらそうではなくて、どうやらそこのホテルにロシアチームが宿泊していて、そろそろ出発する頃だというので、人が集まっているらしい。物好きな私たちもその人ごみに加わってしばらく待ってみるが、なかなか出て来そうにないのであっけなくあきらめる。しばらく赤レンガ倉庫でウィンドウショッピングをして、海を見て、暗くなる前に帰宅の途についた。
地元の駅に着くと、ちょうどあと20分ほどで日本ロシア戦が始まるところだったので、私も一応そわそわとして家路を急ぐ。駅前に大きなスクリーンのある、ふだんからいろいろなスポーツ中継をやっているバーがあるのだが、そこも今日はカウンターの上に人が立つほど盛況で、入り口には「満員御礼」の張り紙とともにシャッターが閉まっていた。
そして私は自宅で観戦。なんでも見始めるとはまってしまう私は、結局最後まで画面に目を奪われていた。いやあ、すごかった!よくぞ勝った、ニッポン!すごいぞ、稲本!向こうのここぞ、というシュートをよく止めていた楢崎もすごいぞ!サッカー音痴の私には、そうやって決定的な部分の活躍しかよく分かんないんだけど、当然のことながら、誰一人が欠けてもこの勝利はなかったんだろうな。
マーケンもフーリガンにやられることなく警備の仕事を終えたようだし、仕事とはいえ会場の興奮の中であの勝利を実感できたのはうらやましいな。みんなおつかれさま。
今日の気球速度:時速90km
久しぶりに、本当に広い空を見たような気がした。
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